「陰」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「陰」は中学生で習います。)
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成り立ち、読み方、画数・部首 |
意味 |
①「かげ」(反意語:陽)
ア:「日のあたらない所」
イ:「物の後ろや裏など、さえぎられて見えない所」
ウ:「その人のいない所」
エ:「物事の表面にあらわれない部分」
オ:「山の北側」、「川の南側の岸」
②「おおう」
ア:「あるものが一面に広がりかぶさってその下のものを隠す」
イ:「表面にある物を広げて、その物を外からさえぎられた状態にする」
ウ:「すみずみまで行き渡って、いっぱいに満たす」
エ:「本当のことがわからないように、つつみ隠す」
オ:「全体をつつみ含む」
カ:「広く行き渡らせる」
③「おおい」
ア:「物の上にかぶせて隠すこと」
イ:「かばう人(他から害を受けないように助け守る人)」
④「くもる」
ア:「空が、雲や霧などで覆われる」
イ:「透明な物や光っていた物などが、他のものに覆われたりさえぎられた
りしてよく見えない」(例:鏡が曇る、涙で目が曇る)
ウ:「表情が暗くなる」
⑤「かげる」
ア:「太陽や月が雲などに遮られて光が薄らぎ、前よりも暗くなる」
イ:「日が傾く」、「夕暮れになる」
ウ:「表情が暗くなる」
⑥移っていく日かげの意味から、転じて、「時間」、「月日」、「年月」(例:光陰)
⑦「暗い」
⑧「しめる」(例:陰湿)
ア:「乾いていたものが水分を含んでぬれた感じになる」
イ:「元気がなく沈んだ状態になる」
⑨「しめり(水分を含んでぬれた感じになる事)」
⑩「ひそか(人に知られないように物事をするさま)」、「ひそかに」
⑪「男女の生殖器。特に女性についていう」
⑫「易学の用語。陽(男性的・動・剛)に対して、消極的・女性的なもの、地・
水・静・柔・内・夜・月・雨・秋・冬などを言う」
※易学とは、古代中国の占筮(細い竹を使用する占い)に関する事を
研究する学問の事を言う。
⑬「だまる」、「無言になる」、「口をきかない」
⑭「喪に服する(近親者がなくなった場合に一定期間、死を悲しみ、
外出などを控える)為の小さな建物」(例:諒陰)
[影・陰の使い分け](かげ)
「影」・・・「光がさえぎられてできた黒い部分」、「日や月の光」(例:人影、日影)
「陰」・・・「日のあたらない所」。「物の後ろや裏など、さえぎられて
見えない所」、「その人のいない所」(例:日陰、陰で悪口を言う)
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成り立ち |
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会意兼形声文字です(阝+侌)。「段のついた土山」の象形(「丘」の意味)と
「ある物をすっぽり覆いふくむ事を表した文字と雲の回転するさまを表す
文字」(「雲が太陽を覆い含みこむ」の意味」)から、「かげ」、「くもり」を
意味する「陰」という漢字が成り立ちました。
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読み
音読み:「イン」
常用漢字表外:「アン」、「オン」
訓読み:「かげ」、「かげ(る)」
常用漢字表外:「くら(い)」、「ひそ(か)」
※訓読み⇒()の中は「送りがな」
画数
「11画」
部首
「阝・阜(こざとへん(小里偏))」
「阝(阜)」を含む漢字一覧
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