「弁/辨/辧/瓣/辯」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「弁」は小学5年生で習います。「辨/辧/瓣/辯」は常用漢字外です。)
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成り立ち、読み方、画数・部首、書き順(弁) |
意味 |
「弁/辨/辧」
①「分ける」、「分かれる」
ア:「切り分ける」、「分離する」
イ:「区別する」、「見分ける」(例:弁別)
②「わきまえる(物事がそうなった理由を知っている、心得ている)」
③「明らか」、「明らかにする」
④「調べる」
⑤「治める(世の中や家の中等を管理(順序や決まり)の
行き届いた状態にする)」
⑥「処理する」
⑦「正す」
⑧「準備する」
日本のみで用いられる意味
⑨「律令の時代の太政官の官名。八省の連絡を担当する。」
「弁/瓣」
⑩「うりの種子を含んだやわらかい部分」
⑪「うりの種」
⑫「果物のふさ」
⑬「みかんなどの肉の一片」
⑭「花びら」(例:花弁)
日本のみで用いられる意味
⑮「ベン」
ア:「気体、または液体の出入調整をする器具の総称」(例:安全弁)
イ:「心臓内壁や血管内にあって血液の逆流を防ぐ膜」
「弁/辯」
⑯「言葉で治める」
⑰「正す」
⑱「明らかにする」
⑲「説く(物事のそうなった理由をわかりやすく話す)」
⑳「語る」
21、「話」、「話しぶり」
22、「論争(言い争う)」(例:弁難)
23、「訴える」
24、「変わる」
25、「文体の名前。言行の是非・真偽を話し合って判断する目的で作る文」
日本のみで用いられる意味
26、「地方的な言葉づかい」(例:関西弁)
「弁」
27、「かんむり(冠)」、「冠をかぶる者」(例:武弁)
28、「速い」、「急ぐ」
29、「恐れる(危険を感じて不安になる)」、
「おののく(恐ろしさのために身体がふるえる)」
30、「打つ」、「たたく」
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成り立ち |
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[辨/辧]
会意文字です(辡+刀)。「入れ墨をする為の針、2本」と「刀」の象形から、
刃物と刀で「わける」を意味する「辨/辧」という漢字が成り立ちました。
[瓣]
会意文字です(辡+瓜)。「入れ墨をする為の針、2本」(「2本の刃物で分ける」
の意味)と「つるになったうり(瓜)」の象形から、「うりの中の果肉から
分離しやすい種子」を意味する「瓣」という漢字が成り立ちました。
[辯]
会意文字です(辡+言)。「入れ墨をする為の針、2本」(「2本の刃物で分ける」
の意味)と「取っ手のある刃物の象形と口の象形」(「(つつしんで)言う」の
意味)から、「言葉で物事のそうなった理由を明らかにする」を意味する
「辯」という漢字が成り立ちました。その後、「両手で冠をかぶっている」
象形で「かんむり」の意味を表す「弁」が「辨/辧/辯/瓣」の略字として
用いられるようになりました。すなわち、「弁」は「辨/辧/辯/瓣」の漢字の
意味も持っています。
※「辨/辧/辯/瓣」は「弁」の旧字(以前に使われていた字)です。
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読み
音読み:「ベン」
訓読み:常用漢字表内はなし
常用漢字表外:「わきま(える)」、「わ(ける)」
※訓読み⇒()の中は「送りがな」
名前(音読み・訓読み以外の読み):
「さだ」、「そなう」、「そのう」、「なか」、「わけ」
画数
「5画」(弁)
「16画」(辧・辨)
「20画」(瓣)
「21画」(辯)
部首
「弁」の部首
①「厶(む)」
「厶」を含む漢字一覧
②「廾(きょう、こまぬき、にじゅうあし(二十脚))」
「廾」を含む漢字一覧
「辧」の部首
①「辛(からい)」
「辛」を含む漢字一覧
②「刀(かたな)」
「刀」を含む漢字一覧
「辨」の部首
①「辛(からい)」
「辛」を含む漢字一覧
②「刂(りっとう(立刀))」
「刂」を含む漢字一覧
「瓣」の部首
①「辛(からい)」
「辛」を含む漢字一覧
②「瓜(うり)」
「瓜」を含む漢字一覧
「辯」の部首
①「辛(からい)」
「辛」を含む漢字一覧
②「言(ごんべん(言偏)、げん、ことば(言葉))」
「言」を含む漢字一覧
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書き順・書き方(弁) |
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