「墨/墨」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「墨」は中学生で習います。「墨」は常用漢字外(人名用漢字)です。)
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成り立ち、読み方、画数・部首 |
意味 |
①「すみ」
ア:「油煙や松煙(しょうえん)を膠(にかわ)で練り固めたもの。
また、それを水とともに硯(すずり)ですりおろしてつくった黒色の液」
※油煙とは、 油・樹脂などが不完全燃焼したときに出る黒色で
微細な炭素の粉の事を言う。
※松煙とは、樹脂に富んだ松などを不完全燃焼させた時に出る黒色で
微細な炭素の粉の事を言う。
※膠(にかわ)とは、獣や魚の皮・骨などを水で煮沸し、その溶液から
コラーゲンやゼラチンなどを抽出し、濃縮・冷却し凝固させたものの事を言う。
イ:「顔料などを固めて作り、硯などですって絵などを描くのに用いるもの」
※顔料とは、水や油に溶けない白または有色の不透明な粉末の事を言う。
ウ:「物を燃やしたときに出る、すす」
エ:「イカやタコの体内にある黒い液」
②「書画(毛筆で書いた文字と絵画)。また、書画を書く事」
③「けがれる(清らかさ、純粋さ、神聖さなどが損なわれてる)」、「よごれる」
④「だまる(黙)」
⑤「すみなわ(大工が直線を引くのに用いる道具)」
⑥「うらかた(占いに用いた亀の甲羅の割れ目)」
⑦「周代の長さの単位。五尺。約113センチメートル」
⑧「五刑の1つ。入れ墨の刑」
⑨「墨家(ボッカ)(中国戦国時代に墨子が作った思想)の略」
⑩「墨子(ボクシ)の略」(例:墨守)
日本のみで用いられる意味
⑪「隅田川を上品で美しいものとして言う時の呼び名。」(例:墨堤、墨東)
⑫「国名、墨西哥(メキシコ)の略」
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成り立ち |
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会意兼形声文字です(黒(黑)+土)。「上部の煙出しにすすがつまり、
下部で炎が上がる」象形(「黒いすす」の意味)と「土地の神を祭る為に
柱状に固めた土」の象形(「土」の意味)から、「すすと土で作った、すみ」
を意味する「墨」という漢字が成り立ちました。
※「墨」は「墨」の旧字(以前に使われていた字)です。
※「墨」は「墨」の略字です。
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読み
音読み:「ボク」
常用漢字表外:「モク」
訓読み:「すみ」
画数
「14画」(墨)
「15画」(墨)
部首
①「黒・黑(くろ)」
「黒・黑」を含む漢字一覧
②「土(つち、つちへん(土偏))」
「土」を含む漢字一覧
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