「抜/拔」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「抜」は中学生で習います。「拔」は常用漢字外(人名用漢字)です。)
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成り立ち、読み方、画数・部首 |
意味 |
①「ぬく」
ア:「中にはいっているもの、はまっているもの、刺さっているものを
引っ張って取る」
イ:「中に満ちていたり含まれていたりするものを外へ出す」
ウ:「中にはいっている金品をこっそり盗み取る」
エ:「多くのものの中から必要なものを選び取る」
オ:「今まであったもの、付いていたものを除き去る」
カ:「手順などを省く」、「省略する」
キ:「前にいる者や上位の者に追いつき、さらにその先に出たり、
その上位になったりする」
ク:「力などが他よりすぐれている」
ケ:「突き通して向こう側へ出るようにする」
コ:「ある形として取り出す」
サ:「攻め落とす」、「奪い取る」
シ:「囲碁で、相手の死んだ石を取る」
ス:「最後までやりとおす」
②「ぬける」
ア:「中にはまっていたものや、ついていたものが離れて取れる」
イ:「中に満ちていたり含まれたりしていたものが外へ出る」
ウ:「押している状態のまま、押す力が消える」
エ:「ある傾向・習慣・くせや力などがなくなる」
オ:「本来あるべきもの、必要なものが漏れたり欠けたりしている」
カ:「離れる」(例:組合を抜ける)
キ:「一方の側から他方の側へ通って出る」
ク:「知識が十分に働かない」
ケ:「どこまでも続いている」
コ:「他が及ばないほどすぐれている」
③「助ける」、「救う」
④「手に取る」
⑤「速い」、「すみやか」
⑥「宿る(旅先で泊まる)」
⑦「やはず(弓の端で矢の弦を受ける部分)」
日本のみで用いられる意味
⑧「ぬかす」
ア:「入れるべきものを入れない」、「漏らす」、「間を飛ばす」
イ:「力などを失わせる」(例:びっくりして腰を抜かす)
ウ:「言う」(例:何を抜かす)
⑨「ぬかる(失敗する)」
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成り立ち |
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会意兼形声文字です(扌(手)+友(犮))。「5本の指のある手」の象形と「犬を
はりつけにした」象形(犬をいけにえにして災害を取り除く形から、「ぬきさる」
の意味)から、「手で抜き取る」を意味する「抜」という漢字が成り立ちました。
※「抜」は「拔」の略字です。
※「拔」は「抜」の旧字(以前に使われていた字)です。
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読み
音読み:「バツ」
常用漢字表外:「ハツ」
訓読み:「ぬ(かす)」、「ぬ(かる)」、「ぬ(く)」、「ぬ(ける)」
※訓読み⇒()の中は「送りがな」
名前(音読み・訓読み以外の読み):「やはず」
画数
「7画」(抜)
「8画」(拔)
部首
「扌(てへん(手偏))」
「扌」を含む漢字一覧
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