「疎/疏」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「疎」は中学生で習います。「疏」は人名用漢字(常用漢字外)です。)
|
成り立ち、読み方、画数・部首 |
意味 |
「疎/疏」の意味
①「うとい」
ア:「親しくない」、「関係が深くない」
イ:「そのことについての知識や理解が不十分である」、
「よく知らない」
ウ:「親しみが持てない」
エ:「わずらわしい(面倒で、出来れば避けたい気分である)」
オ:「関心がない」
カ:「頭の働きが鈍い」、「考えが足りない」
②「うとんずる」、「うとむ」
ア:「遠ざける」、「嫌って避ける」
イ:「捨てる」
③「うといこと」
④「うとい人」、「遠い親戚」
⑤「あらい(粗)」
ア:「細かでない」、「おおざっぱ」
イ:「礼儀正しくない」
ウ:「丁寧でない」
エ:「まばら」、「少ない」
⑥「おろそか(注意が行き届いていない、いいかげんに扱うこと)」
⑦「一つ一つ離れている」
⑧「通る」、「通ずる」(例:疎通)
⑨「通す」、「開き通す」(例:疎通)
⑩「分ける」
⑪「分かれる」
⑫「除く」、「取り去る」
⑬「洗う」
⑭「彫る」、「彫刻する」
⑮「描く」
⑯「敷く(一面に平らに広げる)」
⑰「そうなった理由をわかりやすく説明する」(例:疎明)
「疏」のみで用いられる意味
①「しるす」
ア:「書き記す」
イ:「箇条書きにする」
②「手紙。また、その文体」(例:書疏)
③「文体の名前。上奏文(天皇に意見や事情などを申し上げる
文書)の一種」(例:奏疏)
④「書籍の注釈(補足・説明・ 解説)」(例:注疏)
⑤「野菜」(同意語:蔬)
⑥「くしけずる(櫛で髪の毛をとかして整える)」(同意語:梳)
|
|
成り立ち |
|
[疏の成り立ち]
会意兼形声文字です。「人の胴体の象形と立ち止まる足の象形」(「足」
の意味)と「子が羊水と共に急に生れ出る象形」(「流れる」の意味)
から、足のように二すじに分かれて流れ通じる事を意味し、そこから、
「通る」、「空間ができて距離が遠くなる」を意味する「疏」という
漢字が成り立ちました。
[疎の成り立ち]
形声文字です(疋+束)。「人の胴体の象形と立ち止まる足の象形」(「足」の
意味だが、ここでは、「疏(ソ)」に通じ(同じ読みを持つ「疏」と同じ意味を
持つようになって)、「離す」の意味)と「たきぎを束ねた」象形(「束ねる」の
意味)から、「束ねたものを離す」を意味する「疎」という漢字が成り立ちました。
※「疏」は「疎」の旧字(以前に使われていた字)です。
|
≪漢字がもっと楽しく/面白くなる≫
【アマゾン】・【楽天】で漢字の成り立ち書籍をチェック |
|
読み
音読み:「ソ」
常用漢字表外:「ショ」
訓読み:「うと(い)」、「うと(む)」
常用漢字表外:「とお(す)」、「とお(る)」
「疎」のみで使用される常用漢字外の訓読み:
「まば(ら)」、 「うろ」、「おろ」、「おろ」、「おろ(か)」、「おろそ(か)」
※訓読み⇒()の中は「送りがな」
名前(音読み・訓読み以外の読み):「とおる」
画数
「12画」(疎・疏)
部首
「𤴔(ひきへん)」
「疋・𤴔」を含む漢字一覧
合わせてチェックしてみよう
「束」、「流」
|
|
|
漢字/漢和/語源辞典:OK辞典 トップへ戻る |