「漢/漢」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「漢」は小学3年生で習います。「漢」は常用漢字外(人名用漢字)です。)
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成り立ち、読み方、画数・部首、書き順(漢) |
意味 |
①「かん」
ア:「中国にある川の名前(漢水)」
イ:「天の川・銀河(晴れた夜空に帯状に見える無数の恒星(自ら熱と
光を出し、ほとんど位置を変えない星)の集まり)」(例:天漢、銀漢)
ウ:「男。男子の呼び名。おとこ。」(例:好漢、弱者を助ける漢)
エ:「漢中の略(漢中は中国の地名)」
オ:「王朝の名前。劉邦(りゅうほう)が秦を滅ぼし、項羽(こうう)を
倒して建てた国。都は長安。(紀元前206年-紀元前8年)。後、
一時、王莽(おうもう)に国を奪われたが、劉秀(りゅうしゅう)が
奪い返した。(25年-220年)。前者を前漢、後者を後漢と言う。」
カ:「国名(三国の一つ。劉備(りゅうび)の建てた国(221年-263年)」
キ:「晋の時の五胡十六国の一つ。劉淵(りゅうえん)の
建てた国(304年-329年)」
ク:「晋の時の五胡十六国の一つ。李特(りとく)が
建てた国(302年-347年)」
ケ:「五代の国の一つ。劉知遠(りゅうちえん)の
建てた国(947年-950年)」
コ:「五代十国の一つ。劉旻(りゅうびん)の
建てた国(951年-979年)」
サ:「五代十国の一つ。劉龑(りゅうげん)の
建てた国(917年-971年)」
シ:「民族の名前。中国本土の大部分を占めている民族」
(例:漢民族)
ス:「中国本土を言う」
セ:「中国に関する物事」(例:漢文、漢方)
日本のみで用いられる意味
②「から、あや(中国の事)」
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成り立ち |
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会意兼形声文字です。「流れる水」の象形と「火などの災いにあって祈る
巫女(みこ-神に仕える女性)」の象形(「災い・苦しみ」の意味)から
「大きな災難をもたらす川」を意味する「漢」という漢字が成り立ちました。
これは長江の最大の支流の川の名前(漢水)を指しており、中・下流の
流域では都市は川床(川底)よりも低い位置にある為、川の氾濫により
大きな災難をもたらします。また、この地を支配した
劉邦(紀元前256-紀元前195年)は川の名にちなんで「漢」という国号を
定めました。(劉邦は漢の初代皇帝)その後、漢王朝400年の実績を
踏まえて「漢」は、中国の地を指す代名詞のように用いられるように
なりました。そして、中国に住む人を「漢民族」と呼ぶようになり、
中国の人達が使う字の事を「漢字」と呼ぶようになったのです。
※「漢」は「漢」の旧字(以前に使われていた字)です。
※「漢」は「漢」の略字です。
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読み
音読み:「カン」
訓読み:なし
常用漢字表外:「あや」、「から」、「おとこ」
名前(音読み・訓読み以外の読み):
「あら」、「かみ」、「くに」、「そら」、「なら」
画数
「13画」(漢)
「14画」(漢)
部首
「氵(さんずい(三水))」
「氵」を含む漢字一覧
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書き順(漢) |
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