「苦」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「苦」は小学3年生で習います。)
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成り立ち、読み方、画数・部首、書き順・書き方 |
意味 |
①「くるしい」
ア:「水の中などで、呼吸ができなくて死にそうである」
(例:息ができなくて苦しい)
イ:「痛みや圧迫感で、肉体的に我慢できない。く。」
(例:乗客に押され苦しい、苦戦)
ウ:「悩み・悲しみ・後悔等で心が痛んで辛い・心の行く場所がない・
気持ちが弱くなる・逃げ出したい気持ちである。く。」
(例:苦しい立場、苦境)
エ:「物や金銭のやりくりが思うようにならない」(例:苦しい家計)
オ:「無理を承知である事をするさま」(例:苦しい言い訳)
カ:「都合が悪い(他の物事に影響が出る)」(例:辞めさせても苦しくない)
キ:「気持ちが良くない。~していられない。」(例:見苦しい)
ク:「難しい。~しにくい。」(例:聞き苦しい)
②「くるしむ」
ア:「身体に痛みや圧迫感を感じる。く。」
(例:病気に苦しむ、苦渇)
イ:「思い悩む」(例:恋に苦しむ)
ウ:「良い処理方法・理解する方法が見つからず困る」
(例:判断に苦しむ、理解に苦しむ)
エ:「力を尽くして物事を行う。く。」
(例:苦しんだ甲斐(価値)があった、苦力)
③「くるしめる(くるしい(①)のようにさせる)」
④「くるしみ(くるしい事)」(例:苦悩、苦痛)
⑤「にがい」
ア:「舌を刺激し、顔をしかめたくなる(眉(まゆ)の辺りにしわを
寄せたくなる)ような嫌な味である」(例:苦いコーヒー)
イ:「にがにがしい(面白くない、気持ちが良くない)。く。」
(例:結果に苦い顔をする、苦笑い、苦笑)
ウ:「にがにがしい(その事を考えたり思い出したりする
のも嫌である)」(例:苦い思い出)
⑥「にがみ」
ア:「舌を刺激し、顔をしかめたくなる(眉(まゆ)の辺りにしわを
寄せたくなる)ような嫌な味の事」(例:苦みのある薬)
イ:「舌を刺激し、顔をしかめたくなる(眉(まゆ)の辺りにしわを
寄せたくなる)ような嫌な味の程度」(例:苦みの強いコーヒー)
イ:「面白くない事。気持ちが良くない事」
ウ:「落ち着いて、ひきしまった感じのする男性の顔の事」
(例:苦みのある男)
⑦「にがる」
ア:「面白くない・気持ちが良くないと思う」
イ:「面白くない・気持ちが良くない表情をする」
⑧「にがな(苦菜)(キク科の多年草。食べられるが舌を刺激し、
顔をしかめたくなる(眉(まゆ)の辺りにしわを寄せたくなるような
嫌な味がする)」
⑨「甚(はなは)だ(程度が普通の状態を遥かに
超えている様(さま)。非常に。」(例:苦寒)
⑩「粗い。丁寧でない。」(例:苦窳)
⑪「悪い」(例:苦窳)
⑫「冴える」、「月の光が冴え渡る」
⑬「煩悩や前世の悪い行い等の為に受ける苦しみ」(仏教語)(例:苦界)
※煩悩とは、人間の心身の苦しみを生み出す精神(心)の働きの
事を言う。欲望・怒り・悲しみ等がある。
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成り立ち |
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会意兼形声文字です(艸+古)。「並び生えた草」の象形と「固いかぶと(兜)」
の象形(「固い」の意味)から、固い草⇒にがい草を意味し、さらに転じて
(派生して・新しい意味が分かれ出て)「にがい・くるしい」を意味する
「苦」という漢字が成り立ちました。
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読み
音読み:「ク」
訓読み:「くる(しい)」、「くる(しむ)」、「くる(しめる)」、
「にが(い)」、「にが(る)」
常用漢字表外:「にがな」、「はなは(だ)」
※訓読み⇒()の中は「送りがな」
画数
「8画」
部首
「艹・艹・艸(くさ、くさかんむり(草冠)、そうこう)」
「艹・艹・艸」を含む漢字一覧
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書き順・書き方 |
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