「後」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「後」は小学2年生で習います。)
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成り立ち、読み方、画数・部首、書き順・書き方 |
意味 |
①「あと」(反意語:前)
ア:「人の背中の向いている方向。こう。ご。」
(例:犬が後からついてくる、後方、背後)
イ:「ある基準点より未来・先。のち。ご。」
(例:後でやります、晴れ後、雲り、後日)
ウ:「ある時点より前・以前。」(例:後先)
エ:「連続するものの中で、次に来るもの。こう。ご。」
(例:本の後の方、後継者、後妻)
オ:「子孫。のち。こう。」(例:後が途絶える、後胤)
カ:「死んだ時より未来・先。のち。」(例:後に残された子供、後の世)
カ:「物事が終わってから残ったもの」(例:後始末、後を引く)
キ:「それから」(例:後、質問はありませんか)
②「うしろ」(反意語:前)
ア:「背中」(例:後ろから刺される)
イ:「まっすぐ立った状態で目で見ている方向とは逆の方向」
(例:後ろにある車)
ウ:「建物等の正面(表の方・重要な位置を占めている方)とは
反対の方向」(例:会社の後ろの通り)
エ:「表からは見えない所。物の裏側になっているところ。」
(例:カーテンの後ろ、後ろで操る)
オ:「ある物事の終わり。ご。」
(例:行列の後ろにつく、最後)
カ:「過去」(例:後ろは振り返らない)
キ:「舞台で、役者に着物を着せたり、セリフをつけたり、
役者の動作に合わせて歌ったり演奏したりする事。また、その人。」
ク:「物事の過ぎ去ったのち。特に、人が去ったり、死んだりした、
それから先。」(例:世を去った後ろの事)
ケ:「平安時代以降の朝廷(国を治める最も地位の高い人が政治を
行う所)の男子の正服(儀式等で着る服)の一つである
下襲(したがさね)の背中の向いている方向に長く引く部分」
③「おくれる」
ア:「取り残される」(例:流行に後れる)(同意語:遅)
イ:「動作・進行等に時間がかかる。こう。」
(例:時計が後れる、後進国)(同意語:遅)
ウ:「決められた時刻・期限に間に合わなくなる。こう。」
(例:出勤時間に後れる、後見)(同意語:遅)
エ:「劣る」(例:後れた人)
オ:「負ける」
カ:「親しい人に先に死なれる。自分だけが生き残る。」
(例:妻に後れる)
キ:「相手の勢いやその場の雰囲気等に押されて、
気持ちが弱くなる・何かを行おうとしていた勢いが弱くなる」
(例:気後れ)
④「しり」(同意語:尻)
ア:「人や動物の胴体の後部で、肛門の付近の肉づきの豊かな
ところ。けつ。」
イ:「動く人の背中の方向や物の正面とは反対の方向」
(例:後をついていく)
ウ:「物事の終わりの部分」(例:言葉の後)
エ:「長い物の端の部分」、「末端」(例:縄の後)
オ:「容器の外側の底の部分。また、果物の底の部分」(例:鍋の後)
カ:「着物の裾(下の方の縁(端の部分))」
キ:「物事や行為の結果。結果として生じた事態」
⑤「ある基準点より未来・先に行うようにする」
(例:後にする、後回しにする)
[跡・後の使い分け](あと)
「跡」・・・「以前に何かあったしるし」、「先代の身分・財産を
受け継ぐ人。また、その身分・財産」(例:戦争の跡、跡を継ぐ)
※「以前に何かあったしるし」で人の体に関連した言葉には「跡」ではなく
「痕」を用いる事もできる。(例:傷痕、涙の痕、爪痕)
上記、以外は「後」を用いる。(例:後で行う、後をついていく)
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成り立ち |
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会意文字です(彳+幺+夂(夊))。「十字路の左半分」の象形と「糸の先端」
の象形と「下向きの足」の象形から道を行く時に糸が足にからまって
歩みが「おくれる」、「あと」を意味する「後」という漢字が成り立ちました。
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読み
音読み:「ゴ」、「コウ」
訓読み:「のち」、「うし(ろ)」、「あと」、「おく(れる)」
常用漢字表外:「しり」
※訓読み⇒()の中は「送りがな」
名前(音読み・訓読み以外の読み):「しつ」、「ちか」、「のり」、「もち」
画数
「9画」
部首
「彳(ぎょうにんべん(行人偏))」
「彳」を含む漢字一覧
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書き順・書き方 |
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