「当/當」という漢字 |
漢字の意味・成り立ち・読み方・画数等を調べてみました。
(「当」は小学2年生で習います。「當」は常用漢字外です。)
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成り立ち、読み方、画数・部首、書き順(当) |
意味 |
①「あたる」
ア:「動いて来たものがぶつかる。また、動きのあるものが触れる」
(例:ボールが当たる、雨が当たる)
イ:「連続して触れる」(例:時計が腕に当たる)
ウ:「光・熱・風などを受ける」(例:日に当たる)
エ:「それより先へ進めない所に行きつく」
(例:突き当たる)
オ:「思いがけない問題や障害に出会う」
(例:難問に突き当たる)
エ:「人と接する。現在では、酷(ひど)く扱う場合に用いる」
(例:家族に当たる)
オ:「対抗する。対応する。向かい合う。向き合う。とう。」
(例:強敵に当たる、当事者)
カ:「そのような関係にある」(例:祖父に当たる人)
キ:「その方角にある」(例:北の方角に当たる家)
ク:「結果としてそういうことになる」(例:失礼に当たる)
ケ:「予想通りになる。的中する。」(例:天気予報が当たる)
コ:「催しや企画等が成功する」(例:商売が当たる)
サ:「くじ等で選ばれる」(例:宝くじで当たる)
シ:「適合している。条件や状況等に合っている。とう。」
(例:彼の評価は当たっている、該当)
ス:「物事に探りを入れる。確かめてみる。」(例:他の店を当たる)
セ:「身に引き受ける。取り扱う。とう。」(例:難題に当たる、当惑)
ソ:「割り当てられる。指名される。とう。」(例:当番に当たる)
タ:「良くないことが身に及ぶ」(例:罰が当たる)
チ:「身体に害を受ける」(例:毒が当たる)
ツ:「果物等が傷む」(例:当たったリンゴ)
テ:「~するに及ばない」(例:驚くに当たらない)
ト:「何かを行う時・場合になる」(例:遊ぶに当たって)
サ:「野球で、打者がよくヒットを打つ」(例:当たっているバッター)
シ:「釣りで、釣り針の餌(えさ)に魚が食いついた感じがする」
(例:1時間で当たる)
ス:「ひげ等を剃る」(例:顔を当たる)
セ:「値する。値打ちがある。とう。」(例:この宝石は1億円に当たる、相当)
ソ:「釣り合う。匹敵する。とう。」(例:ライバルに当たる人、一騎当千)
②「あてる」
ア:「あるものを他のものに触れるようにする」
(例:ボールを当てる、日に当てる)
イ:「対抗させる」(例:強豪に当てて実力を試す)
ウ:「期待や狙った通りの状態にする」
(例:1等を当てる、商売で当てる)
エ:「対応させてつける」(例:外国語に漢字を当てる)
オ:「仮に他の物事を適用してみる」(例:わが身に当てて考える)
カ:「指名してやらせる」(例:先生に当てられる)
キ:「仕事や役などを割り振る。とう。」(例:仕事を新人に当てる、配当)
③「あたり」
ア:「あたる事」
イ:「手掛かり。とう。」(例:犯人の当たりがついた、見当)
ウ:「果物の傷やいたんだ部分」(例:当たりのあるリンゴ)
エ:「囲碁で、あと一手で相手方の石が取れる状態」
オ:「仕返し(自分に害を与えた相手に対して、それに
見合う害を返す事)」
カ:「単位を表す語に付いて、それに対しての割り当て・割合の
意味を表す」(例:1人当たり1000円)
④「あて」
ア:「行動の目当て。目標。目的。」(例:当てもなく走る)
イ:「将来に対する見通し。先行きの見込み。」(例:借金を返す当てがない)
ウ:「心の中で期待している物事。頼り。」(例:ボーナスは当てにできない)
エ:「借金等の保証。質(しち)。とう。」(例:抵当権)
オ:「保護する為に触れさせておく物」(例:ひじ当て)
キ:「ぶつけ合う事」(例:鞘(さや)当て)
⑤「宿直する(会社等で勤務者が交替で泊まり込み、
夜の警備を行う事)」(例:当直)
⑥「法律を適用して罪人を処分する」
⑦「まさに~べし(~するのが普通である、~すべきである)」(例:当然)
⑧「道理に適っている(物事の順序・考え方が合っている)。正しい。」
(例:当を得た答え、不当)
⑨「来世(必ず来るはずの世)(仏教語)」(例:当来)
⑩「この、その、現在の、今話題にしている等の意味を表す」
(例:当地、当ホテル)
⑪「底」
⑬「火で暖まる」
[充・当・宛の使い分け](あてる)
「充」・・・「全体の一部をその為に使う場合」(例:収入を借金返済に充てる)
「宛」・・・「相手に向ける」(例:母に宛てた手紙)
「当」・・・「上記以外、すべての場合に用いる」(例:ボールを当てる)
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成り立ち |
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会意兼形声文字です(尙+田)。「神の気配」の象形と「家の象形と口の
象形」(「屋内で祈る」の意味)と「区画された耕地」の象形(「田畑」の
意味)から、田畑に実りを願って事に「あたる」を意味する「当」
という漢字が成り立ちました。
※「当」は「當」の略字です。
※「當」は「当」の旧字(以前に使われていた字)です。
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読み
音読み:「トウ」
訓読み:「あ(たる)」、「あ(てる)」
常用漢字表外:「まさ(に)」
※訓読み⇒()の中は「送りがな」
名前(音読み・訓読み以外の読み):「あつ」、「たえ」、「まつ」
画数
「6画」(当)
「13画」(當)
部首
「当」の部首
「小・⺌(しょう、しょうがしら(小頭)、なおがしら(尚頭))」
「小・⺌」を含む漢字一覧
「當」の部首
①「小・⺌(しょう、しょうがしら(小頭)、なおがしら(尚頭))」
「小・⺌」を含む漢字一覧
②「田(た、たへん(田偏))」
「田」を含む漢字一覧
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書き順(当) |
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